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幻想図書館(第五幕)

さて、前回で幻想図書館とファンタジー編をより強固にリンクしてみました。
今回も今後に出てくる(予定)のキャラ誕生話です。

早速ですがどうぞ!


ここは幻想図書館。
その中で司書は一人、怒りを吐露する。
「やれやれ、「深淵」め。
 次に会った時に覚えていなさい...。」
ここは幻想図書館。
私の"城"であり"領域"だ。
過去に過去収蔵されていた存在がどのようになったか、またどのようになるかも管理する義務がある。
しかし...「深淵」となった彼女は私の管理から逃れようとする。
「私の管理から逃れようなんて。
 そんな事は、認められないわ...。」
図書館の扉が開く音がする。
「?
 訪問者かしら?」
見るとローブを着た小柄な人影が見える。
「ここ...は?」
声からは少女のようだ。
「フフフ...。
 いらっしゃい。
 ここは図書館。
 "幻想図書館"よ。」
「"幻想...図書館"...?」
「そう。
 ここは"幻想図書館"。
 古今東西のあらゆる"書"とつくものが収められているの。
 "書物"なら何でも取り扱っている、"幻想図書館"。
 私は、その司書よ。」
「何故、そんな所に...私が?」
「貴方は何かの答えを求めていたのでしょう?
 この図書館は、いつでもどこでもそこにあるものではないの。
 誰にでも入れる図書館じゃないのよ。
 「答えを探している者」その思いが事の外強い者の前にのみ、現れる図書館なのよ。
 貴方、宝石...いえ、魔石の力を求めているでしょう?」
「ッ!?」
「貴方のその石への思い。
 試させてもらおうかしら。」
「!?」
「貴方は、石に封じられた力、全ての石の真実が知りたい。
 そうでしょう?」
「何故...私の事を?」
「フフフッ。
 そんな些細な事はどうでもいいじゃない。」
「な、何なんですかあなたは!?」
「気にしちゃ負けよ。
 そんな貴方には、この書はどうかしら?
 古今東西あらゆる石、とりわけ法術に使用される石が記されたこの書を。」
「そ、それは...!?
 禁書の...ッ!?」
「それに貴方のその邪な思い。
 禁書たるこの書を持つには充分ふさわしいと思うけどね。」
「だ...駄目。
 わ、私はそんな書に頼りたくて石の本を探してたんじゃ...ない!」
「ぁぁん?
 今更何言ってんのよ。
 貴方のその欲望に反応してこの"図書館"は門を開いたのよ?
 書を見た瞬間の貴方の目つき。
 明らかに怪しい輝きを持ってたわ。
 今更いい子ぶらないでよ。」
「-ッ」
「さ、貴方の言い訳なんて聞きたくないし。
 貴方の求める"知識"がここにあるんだから。
 何を躊躇する事があるのかしらね?」
「...。」
「まさか、好きな人を独占したいが為の知識だから躊躇してるとか?」
「-ッ!?」
「フフフッハハハハハハハッ
 己の欲望に忠実なだけじゃない。
 それの何が悪いのかしら?
 他の人間も皆そんなもんよ。
 大丈夫、-"皆、やっている事"よ。」
「皆、私と一緒...?」
「そうよ。
 普通の人間は欲望に忠実なものよ。」
「私だけ...我慢しなくて...いいの?」
「そうよ?
 自分の好きなようにする、当たり前の事よ。
 貴方が我慢する必要なんて何もないわ。」
"司書"の言葉は救いの言葉のように少女の心に染込む。
「そう...だよね。
 私も、我慢しなくて、自分の思う事をやっていいのよね...。」
「まぁ、その書を読む、読まないは最終的に貴方の判断ね。
 とりあえずお邪魔しないようにするわ。
 (この娘、どういう育て方をされたのかしら...?
  鬱屈された感情がどのように働くかは解らないけど、中々楽しめそうね。)」
そう言って"司書"は姿を消す。
少女は、書を開く。
「うん、そう。
 私は石の力が欲しかった。
 石に込められた力、石が本来持つ力を余す所無く使いこなすの!
 そして、あの人を私の...モノに!!」
次々とページがめくられる。
"石使い"と呼ばれた魔物が記した、石の使い方や石の術全てが記載された禁書。
石を使った呪法まで記されているが故に禁書となったのだ。
その書を少女は次々と取り込んでいく。
「フフ...フフフフフフ...。
 さぁ石の知識を!
 もっと!もっと教えて!
 この知識で、私はあの人を手に入れるの!」
禁書が輝きだす。
『(これはこれは...。
  なんとも貪欲な者がアタシを選んだものね...。
  ま、その方が楽しみもあるってモンかな。
  フフフ...。)』
「そう...この力。
 石を統べる力を!
 アハ、アハハハハハッ!!」
禁書から魔力が溢れ出、少女に流れ込む。
途端に頭を押えて倒れる少女。
「アハ、アハハハァァァァァァァァァッ!?
 うぁぁぁぁぁぁぁッ!!
 ああぁぁぁぁぁぉぉぉぉッ!?」
『(さぁ、貴方の身体、アタシに頂戴ね?
  大丈夫、貴方が欲しかったものはちゃんと手に入れてあげるから。)』
「あぅぅぅぅぅッ!?
 石...のぉぉぉぉぉぉ!?
 あああああああああああッ!!」
司書が顔を出す。
「図書館の中では静粛にね。
 ん、侵食が進んでる...ようね。
 なら、答えは見つかったという事かしら。」
次第に叫び声は小さくなる。
「ふむ、元の世界に戻すかしら。」
パチッと指を鳴らすと転送陣が浮かび上がる。
そしてそのまま少女を転送する。
「悪く思わないでね?
 あの禁書に封じられてたヤツがこの図書館で暴れられても困るし。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
目覚める少女。
「私は...アタシは"石使い"。
 ...だけど折角得た女の身体。
 うん、"宝石商"なんていいかも、ね。
 フフフフフ...。
 さ、まずはこの娘の手に入れたかった者を手に入れるかしらね。
 フフッフフフフフ...。」
歪んだ笑みを浮かべた"宝石商"

~続?~

という感じで書に封じられた存在に取り込まれる少女。
今後の活躍があるのか!?
といった感じです。
一応続きはファンタジー編でお送りしたいかなと考えていますのでお楽しみにしていただけたら、と思っています。

-おしたり
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プロフィール

忍足誠

Author:忍足誠
厨二病真っ只中。 ラノベを読んだり、SS書いたりして日々自堕落に生きてます。 魔物娘・悪堕属性大好き。 こっそりオーディオ属性あり。
なお、アイコンは左藤空気先生より使用許可をいただいております。
Twitterアカウント:M_oshitariです。

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