スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

魔王と魔人形

前回は、魔剣士として、自らの意思で魔王様の剣となる事を誓った女剣士さんのお話でした。

「どこが悪堕ち?」と言わないでくださいorz

さてさて、魔王様と魔剣士。
転移呪で高山の町へ向かったその先は。。。。!?

では、どうぞ~



高山の町に二人は転移した。
そこは、普通の町だった。
あまりにも自然に、日々の生活が二人の目の前にある。
商店では店の親父が呼び込みをしており、
井戸の周りでは主婦たちが会議をしている。
「何だ...?
 普通の町じゃないか。」
『違うわぁ。
 この気配、あのクソガキがいるわぁ...。』
クラッセが身構える。
「奴か!」
『出てきなさぁい?
 今なら私に喧嘩を売った事、3度くらい殺す程度で許してあげるわよぉ?』
突如空間が歪み、魔王「繰り糸の道化師」が姿を現す。
「フフッ
 ハハハハッ!
 やはり「深淵の令嬢」、君は楽しいね!
 3度殺されると流石にボクもただではすまないよ。
 それに...君の連れは...フフフッ
 覚えているよ、いつぞやの女剣士だ!
 その娘を連れてきているとは、本気だね!ハハハハッ」
「魔王殿、
 奴の相手は私がしましょう。」
「そう、君はとても厄介な能力を持つよ!
 だから、こんな手を用意したのさ!」
パチリッと「繰り糸の道化師」が指を鳴らす。
途端に町の空気が変わった。
今まで井戸端会議に熱心だった主婦たちが、
呼び込みをしていた店の親父たちが。
手に包丁などの日用品で武器になるものをもって迫ってくる。
「クッ、魔族だったのか!?」
『違うわよぉ。おばかさん。』
「おばっ!?」
『あのクソガキの通り名とスキルを思い出しなさいな。
 あれは操られているこの町の人たちよぉ。』
「あ、ああなるほど。
 しかし、奴に操られていて町の人たちは大丈夫なのかな?」
かわって「繰り糸の道化師」が答える。
「ああ、ボクだって人間を殺して楽しむ性格じゃないからね。
 目的の為に殺す事はあっても、暇つぶしに殺すとかはしないよ。
 安心してくれよ。
 ただ、今は「目的の為」に何をするかわからないけどね!
 アハハハハ!」
「外道が!」
「フフフッ
 ボクを一度殺した相手が悔しがる顔を見れる。
 う~ん、いい気分だよ。」
『御託は良いから、あなたの目的は何なのよぉ?
 私はさっさと終わらせて、栞の作ったお菓子を食べたいのよぉ。』
「目的?
 そんなの君が悔しがる顔が見たいだけさ!
 ハハハッ
 あぁ、そういえば栞ちゃんのお菓子を今度もらう約束してたんだったね。
 また近日中に伺うよ!」
『(イラッ)
 …クソガキが。
 人が穏便に済まそうとしているのに調子に乗りおって...。
 今すぐ殺してやろう!』
「ハハッ
 隙あり、だよ「深淵の令嬢」!!」
『何っ!?』
ズブブッ
「深淵の令嬢」が自身の影に呑まれる。
「魔王殿!?」
「ハハハッ
 まず「深淵の令嬢」にはこの舞台からご退場いただいたよ!
 次は女剣士、キミだ。
 さぁ、ボクの人形たちよ。
 -あの女剣士を倒せ。」
操られた町の人たちが襲い掛かってくる。
「クッ
 この...外道め!」
「ハハハハッ!
 せいぜい町の人たちを傷つけないようにね!
 ハハハハッ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
自分の影に取り込まれた魔王「深淵の令嬢」。
『あなたが人形師に作られたっていう人形なのねぇ?』
目の前にいる、鏡に映った自分のような相手に言い放つ。
『なるほどぉ。
 いざ目の前にすると確かに、気持ち悪いくらいそっくりねぇ。
 それに、エレクトラの言った通り私の髪を元に魔力を組んでるわねぇ。
 魔力的なリンクを感じるわぁ。』
「あなたが…
 マスターですか。」
『どういう事ぉ?
 私がマスターですってぇ?』
「創造主のエラック様が仰られていました。
 私たちは核となるものの提供者がマスターだ、と。」
『じゃぁ、あのクソガキ...スペンドルはあなたにとってなんなのぉ?』
「スペンドル様は...私の主です。
 私にこの世での存在と、名を下さいました。」
『へぇ、あなたの名前はなんていうのぉ?』
「ユニコ、です。」
『ではユニコ、あなたに問うわぁ?
 あなたは私の敵なのぉ?
 敵ならば容赦なく破壊してあげるわぁ。
 敵でないと言うならば下がりなさぁい?』
「ですがマスター、あなたはスペンドル様の...敵。
 スペンドル様がマスターの足止めを願うならば、人形の私は従うまでです。」
『私から魔力供給されておきながら、私の命令に背くのねぇ。
 面白いわぁ。
 じゃあ、その魔力供給を絶ってみようかしらぁ?-断絶の檻』
ユニコの周囲に不可視の境界が出来る。
これは一種の隔離法術である。
「マスター、私は確かにあなたからの魔力供給を頂いております。
 しかし、今の私は町の人たちから頂いた魔力で大半をまかなっています...。
 だから、今あなたからの魔力供給を絶たれても大丈夫なのです。」
『人の魔力を吸収したのかしらぁ?
 だけどあなたの活動を維持するとなると、数人の魔力では足らないはずよぉ...?
 (過去に都市一つを操ったクソガキ...まさか?)
 まさか...?』
「はい...
 私は町の全ての方々から魔力を頂きました...。創造主のエラック様も...。
 そして、魔力を吸い尽くした町の人々を、スペンドル様が操っておられます...。」
『なら...町の人たちはもう、生きる屍なのねぇ...?』
「そうです...。
 私が町の人たちを生きる屍にしました...。」
『それはそうだけどぉ。
 あのクソガキが町の人たちを操ってあなたに魔力供給させた、訳でしょう...?
 確かに町の人たちは生きる屍になっちゃったけど、あなたのせいではないわぁ…。』
「ですが、私にこの魔力が生きている限り、私は自分を許してはならないのです...。」
『良いコね...
 だけど、その魔力が己の足かせになっているなら、その足かせを外すわぁ。
 -冥界の略奪者。』
ユニコのすぐ後ろに突如"門"が現れる。
そしてその門が開く。
途端、影よりも暗い、闇のような"波"がユニコに押し寄せる
「うああああああああああああああッ!?」
『-「冥界の略奪者」は本質以外を全て略奪してしまうわぁ。
 本来は魔法強化してる人間や、特殊装備してる相手に使うのだけどねぇ。』

"門"が閉じ、ユニコからは先ほどのような魔力が感じられなくなった。
『さぁ、これで町の人たちからの魔力はなくなったわぁ。
 確かに、町の人たちは可愛そうだったけどこれでもう、魔力の元で気にする必要はないわぁ。
 そして、もう一度問うわよぉ?
 ユニコ、あなたは私の仲間?それとも敵なのかしらぁ?』
「ぅぅ…ま、マスター...」
『なぁに?』
「に、人形である私に「仲間」と言って下さるそのお心に感謝します。
 だけど私はスペンドル様の「人形」なのです。」
『………。』
「そして、可能ならばマスターとスペンドル様、争っていただきたくないのです。」
『…そうなのぉ?
 まぁあのクソガキ次第だわぁ…。
 それに同じ顔をした者から「争わないで」とか言われると調子が狂うわぁ。』
「クスッ
 マスター、ありがとうございます。」
『とりあえず、この影の空間から出ようかしらぁ?』
「かしこまりました。」
ユニコが術を解除する。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
操られた町人からの攻撃をずっと交わし続けるクラッセ。
しかし変則的な動きをする町人たちからの攻撃は少なからずクラッセを傷つける。
「クッ
 このままではジリ貧だ...。
 何とか、しないとな。」
そこに影の世界から「深淵の令嬢」とユニコが帰ってくる。
「魔王殿が、二人!?」
『おばかさぁん、あっちが話にあった私の"偽者"よぉ。
 まぁ、性格には"偽者"とも言えないのだけどねぇ。』
「おばっ...!?
 そ、それより魔王殿。
 町の人たちを助ける方法はないのか!?」 
『残念だけどクラッセ、町の人たちを助ける事はできないわぁ。。。』
「魔王殿、そうなのか。。。?
 解った。」
クラッセは宣言し、術を発動する。
「許せ、 町の人たちよ。
 あなたたちを助けるにはその命を絶つしかないのだ。
 陣林剣!」
操られた町の人たちがクラッセの剣陣で貫かれる。
「へぇ、思い切ってやっちゃったねぇ。
 ハハハッ」
『魔力を吸い尽くされている人たちへのせめてもの救済よ...
 肉人形と生かされるより、殺してあげるほうが救いよ。
 ここまでしておいて、ただで済むとは思わない事ね。』
「貴様だけは必ず...殺す。」
ユニコがその時スペンドルに向かって叫ぶ。
「スペンドル様!
 もう、お止めください!
 私はマスターと我が主である貴方が争われるのは...見たくありません!」
「ハハハッ
 笑えない、笑えない冗談だよ、ユニコ!
 フフフフ... 
 キミはボクのお人形さんなんだからさぁぁぁぁッ!?」
「スペンドル様?」
不可視の繰り糸を手繰り道化師はユニコを核に巨大な人肉でできたゴーレムを作り出す。
「あっ!?
 うぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああッ!?」
人肉ゴーレムに取り込まれ、核となったユニコ。
虚ろな瞳で宣告する。
「スペンドル様の敵は…私の敵です。
 たとえそれが...マスターでも。」
『なんて事を...。』
「貴様ッ...」
人肉ゴーレムが魔王に襲い掛かる。
予想以上の速度に、呆然としていた魔王の反応が遅れた。
『うぁぁッ!?』
「魔王殿!
 うぁぁぁぁぁぁっ!?」
魔王を吹き飛ばした後に人肉ゴーレムはクラッセにも襲い掛かった。
『く、クラッセ!?』
「ハハハハッ
 これは良いね。
 想像以上に良い素体となったよ、ユニコ。
 ハハハハッ」
「お褒め預かり...光栄です。
 さぁ、マスター。
 ご覚悟くださいませ。」
-ドクン
「深淵の令嬢」の中で何かが脈動する。
『クソガキが...
 世界のバランスを崩すその行い、度し難い。
 しかしまずはあのゴーレムだ。
 煩わしいにも程がある。
 -冥王の断罪剣。』
人肉ゴーレムの両手足が一瞬にて”消滅”した。
「な、何ッ!?
 一体ボクのゴーレムに何が!?」
「ッ
 今だ!
 魔王殿そっくりの人形よ、少々傷つくかもしれんが許せ!
 -爆裂剣!」
クラッセが人肉ゴーレムの核を吹き飛ばし、ユニコを引き剥がす。
『さて、スペンドルよ。
 ここまで暴れておいて、ただで済むとは思ってはなかろう?
 -闇王の舞剣
 -冥王の断罪剣』
道化師にさまざまな方向から剣が乱れ飛ぶ
「ふ、フフ...?
 グッアァァァァァァァァッ!!
 ガァァァァァァッ」
『さて、トドメだ。
 死ね。
 -神罰の光』
「グフッ…
 フフフッ甘いねぇ
 -キャッスリング」
ユニコと道化師の位置が瞬時に入れ替わる。
『な!?
 しまったっ!』
ユニコが目を覚ます。
「マスター。
 私h……」
神罰の光にユニコが焼かれた。
ユニコと入れ替わった道化師が笑う。
「フフフフッ
 楽しめたかなぁ?
 ガハッ
 ハァ…ハァ…
 今回はこの辺にして置いてあげるよ!
 フフ。。。ハハハハッ
 ガハッ」
転移呪を使用して道化師は姿を消した。

『ユニコ...
 私のせいで・・・』
「魔王殿…」
『クラッセ、城に帰りましょお...
 何か、すごく疲れたわぁ...』
「そうだな。
 栞殿に暖かくて甘いものを作ってもらおう...」
転移呪を起動して魔王とクラッセは城に帰還する。


~続く~

さて、いかがだったでしょうか?
ちと、エラックはあっさり殺しちゃいすぎたかなぁ。。。と反省。
だけど、スペンドルに操られたガチムチとか創造してもなぁ、、、と思ったのであっさりと殺しておいたほうが良かったかも。

さてさて、「堕ち」とは少しずれていますが、こんな展開もありかな~と思い今回の話を書きました。
では次回は第2部最終回。

お楽しみくださいませ!

-おしたり
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

忍足誠

Author:忍足誠
厨二病真っ只中。 ラノベを読んだり、SS書いたりして日々自堕落に生きてます。 魔物娘・悪堕属性大好き。 こっそりオーディオ属性あり。
なお、アイコンは左藤空気先生より使用許可をいただいております。
Twitterアカウント:M_oshitariです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Twitter
アクセスカウンター
オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。